「今の会社でこのまま働き続けていいのか…」
そんなモヤモヤを抱えていませんか?特に、転職ポートフォリオを作るほどのスキルや実績がまだピンとこないエンジニアにとって、キャリアの方向性は大きな悩みです。
こうしたときに大切なのは、「転職すべきか、それとも残るべきか」を判断する明確な軸を持つこと。感情だけで決めるのではなく、冷静に自分の状況を分析し、必要なら次の一手を考えることが、将来の後悔を防ぎます。
筆者は精密工学科を卒業後、設計エンジニアとして20年以上のキャリアを歩み、2度の転職を経験。メーカー設計の現実も、キャリアの岐路で迷う葛藤も、すべて身をもって体験してきました。現在は転職支援の立場からも、同じ悩みを抱えるエンジニアに助言をしています。
この記事では、そうした経験と視点をもとに、転職ポートフォリオにピンとこない状態でも判断できる、転職の5つのチェックポイントを具体的に解説します。読み終える頃には、自分なりの判断基準が見つかり、「何をどうすべきか」がはっきりするはずです。
転職を考えるべき5つの判断ポイント
業界がそもそも伸びていない
兆候
- 新規採用が少ない/中途募集がいつも同じ会社だけ
- 値下げ競争ばかりで「新製品」より「コストダウン」の話が多い
- 会社の売上・利益がここ数年ずっと横ばい~下がり気味
理由
業界全体が縮んでいると、いくら会社が頑張っても限界があります。
例えば、製品の需要が減っている業界(例:ガラケー、ブラウン管テレビ)は、新しい仕事や顧客が増えにくく、売上=給与・賞与・教育予算も増えない構造になります。
さらに、売上が減ると人員削減や設備投資の削減が起こり、新しい技術や製品開発にもお金が回らなくなります。
確認のしかた
- 「業界名+ニュース」「業界名+人手不足」で検索→採用や投資状況を確認
- 求人サイトで「業界名+設計」を検索→求人数と給与レンジを見る
今すぐの行動
- 自分の業界と、成長分野(例:EV、半導体装置、医療機器、ロボット、再エネ)を3つ並べて比較表にする
- 興味が持てる成長分野を1つ選び、そこで使う設計スキル(材料、機構、電装の基礎など)を1つ学び始める
得られること:
将来性のある業界で必要なスキルを早めに学べば、市場価値が上がり、転職時に有利になります。今の会社に残る場合も、そのスキルを提案に活かせば昇進や異動のチャンスが広がります。
労働環境や待遇に不満がある
兆候
- 残業が毎月当たり前(例:月40~50時間が続く)
- 3年以上、基本給がほぼ上がっていない
- 同年代・同職種より年収が明らかに低い
理由
長時間労働や昇給停滞は、将来的な生活基盤を壊します。
過剰な残業は自己学習や休養の時間を奪い、スキルアップが遅れる原因に。
昇給がない職場は、人材投資や評価制度が整っていない可能性が高く、将来も改善が見込みにくいです。
確認のしかた
- 給与明細で基本給・手当・残業代を分けて把握する
- 求人サイトや年収相場を見る→同年齢×同職種×同エリアでざっくり比較
- 「みなし残業」時間と金額を再確認(割に合っている?)
今すぐの行動
- 過去3か月の残業時間と実時給(年収÷総労働時間)を計算し、同業他社と比較する
- 大きな差があれば、転職エージェントに「同条件で年収いくらが相場か」を相談してみる(転職する・しないは後で決めてOK)
得られること:
自分の立ち位置と市場相場を把握でき、適正給与が明確になる。
それにより、会社に改善を求める交渉材料にもなり、転職時の年収アップも狙いやすくなります。
キャリアの先が見えない(ロールモデル不在)
兆候
- 「この先どう昇進・昇給するか」の説明がない/あいまい
- 尊敬できる上司・先輩の働き方やスキルが古い
- 社内に 専門職の道(設計スペシャリスト) がほぼない
理由
キャリアの方向性が見えないと、どんなスキルを伸ばせばよいか分からず、日々の仕事がただの作業になってしまいます。
特に設計職は、「この先こうなりたい」という目標人物がいないと成長の軸が作れないため、10年後に市場価値が低くなる危険があります。
確認のしかた
- 上司に1on1を依頼:「2~3年後に何ができれば昇格?」を質問
- 評価表(目標管理)があれば、評価基準が具体か確認(例:製品一式を設計主担当/CAEで妥当性確認まで、等)
今すぐの行動
- 社内にロールモデルが無ければ、社外で探す(展示会登壇者、勉強会スピーカー、技術記事の筆者など)
- その人のスキル要素を分解し、3か月学習プランを作る(例:3D-CAD上級操作→CAEの基本→設計レビュー資料)
得られること:
明確なキャリアモデルができ、「何を学べばいいか」迷わなくなる。
その結果、計画的にスキルアップでき、ポートフォリオにも載せられる具体的な成果が増えます。
設計がルーティン化している(新しい開発ができない)
兆候
- 図面修正・流用設計が8~9割
- 新規の試作・評価・改善提案のチャンスがほぼ無い
- 毎年、できることが増えていない感覚
理由
同じ作業ばかりだと、応用力や発想力が育たず、数年後の転職市場で「経験年数は長いがスキルが浅い人」になってしまいます。
新しい開発経験は、市場価値を一気に高める武器になります。
確認のしかた
- 過去6か月で「初めてやったこと」を5つ書けるか?
- 自分の名で設計の意思決定をした仕事があるか?(材質選定、寸法公差の根拠、強度計算、など)
今すぐの行動
- 小さくてもよいので、自分発案の改善案件(例:組立時間を10%短縮、部品点数を5点削減)を作り、上司に提案する
- 実施後、課題→改善方法→効果の流れで1~2枚の資料にまとめる
得られること:
日常業務の中で 「成果のある設計経験」 を作れる。
これをポートフォリオに載せれば、面接でアピールできる実績になり、転職時に評価が上がります。
技術の変化に取り残されている(会社が新技術に消極的)
兆候
- 3D-CADやCAEを使わない/古いバージョンのまま
- 図面やデータ管理がメールと共有フォルダ中心(PDM/PLMが無い)
- IoTやAI設計支援、Pythonなどの自動化に興味・投資がない
- 研修・勉強会・書籍購入などの支援がほぼ無い
理由
設計の世界は、3D-CADやCAE、IoT、AIなど技術革新のスピードが速いです。
会社が新技術を導入しないと、自分も古いやり方しかできず、5年後に「時代遅れの設計者」になってしまう危険があります。
確認のしかた
- 会社の主要ツールの最終更新年を確認(5年以上放置は注意)
- 年間の教育予算や、資格支援の有無を確認
今すぐの行動
- 個人でできる範囲から着手:
- 3D-CADの上達課題(例:ギアボックスやリンク機構をモデリング)
- CAEの入門例題(簡単な片持ち梁の強度・たわみ)
- PythonやExcelマクロで設計計算を自動化(ねじ締結強度計算など)
- 作業手順・結果・学びを1案件=1~2ページでまとめ、ポートフォリオに追加
得られること:
会社の環境に依存せず、最新技術を使える人材になれる。
これにより、転職先の選択肢が増え、給与交渉でも「最新スキルを持っている」と評価されやすくなります。
当てはまったら転職活動を始めよう
転職活動はノーリスク
転職を「する」と決めるのは生活や収入に影響するため慎重さが必要ですが、転職活動を「始める」こと自体はまったくのノーリスクです。
情報収集やエージェントへの相談は、会社に知られることもなく、仕事を続けながら並行して行えます。
特に重要なのは、今の自分の市場価値を知ることです。
「自分の年収やスキルが市場でどのくらい評価されるか」を把握すれば、
- 現在の待遇が妥当なのか
- 転職でどれくらい条件アップが見込めるのか
が具体的に見えてきます。
この価値を知ることは、転職する場合だけでなく、社内で昇給交渉をする際にも有効な武器になります。
転職エージェントの活用方法
転職エージェントは、求職者と企業の間に立ってサポートしてくれる専門家です。しかも利用は完全無料。企業側から報酬をもらう仕組みなので、求職者が費用を負担することはありません。
エージェントを活用すると、以下のようなメリットがあります。
- 非公開求人の紹介
一般の求人サイトには載らない好条件案件を知ることができます。 - 応募書類の添削
履歴書・職務経歴書の書き方をプロ目線で改善し、通過率を上げられます。 - 面接対策
企業ごとの質問傾向や回答例を教えてもらえるため、本番で自信を持って話せます。 - 条件交渉の代行
年収や入社日の調整など、自分では言いづらい交渉もエージェントが代わりに行ってくれます。
まずは「相談だけ」でも構いません。
相談=転職決定ではないので、現職に残る選択肢も持ちながら、よりよいキャリアの可能性を広げられます。
まとめ
本記事では、若手設計職・第二新卒エンジニアが「今の会社に残るべきか、それとも転職を検討すべきか」を判断するための5つのチェックポイントを解説しました。
具体的には、
- 業界の将来性
- 労働環境や待遇の適正
- キャリアパスとロールモデルの有無
- 仕事の成長性(新しい開発や改善の機会)
- 技術トレンドへの対応状況
の5項目です。
また、迷ったときの行動手順として、自己診断→市場価値の確認→小さな成果作り→転職エージェント相談という安全な進め方も紹介しました。
このチェックと行動ステップを実践すれば、
- 今の職場に残るべきか、転職すべきかを冷静に判断できる
- 自分の市場価値と適正年収が分かり、キャリアの選択肢が広がる
- 小さな成果を積み重ねてポートフォリオ化できるため、転職時のアピール力が上がる
- 社内に残る場合でも、昇給やスキルアップの交渉材料が手に入る
つまり、現状への不安や迷いを「確かな判断材料」に変え、将来のキャリアを自分で選び取る力を身につけられます。
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